
IgGは免疫グロブリン(Ig)の70~75%を占める主要成分ですが、γ鎖の組成と抗原性の相違により、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4の4つのサブクラスに分類され、それぞれが異なった機能を有しています。IgGサブクラスが関連する疾患がいくつかありますが、その一つに易感染性を引き起こすIgGサブクラス欠乏症があります。特にIgG2サブクラス欠乏症は、肺炎球菌やインフルエンザ菌などによる反復する中耳炎、気管支炎および肺炎の原因として考えられています。また、近年IgG4が関連する疾患としてIgG4関連疾患の包括診断基準が示されました。IgG4関連疾患の特徴は、膵臓、涙腺、唾液腺、腎臓など全身の諸臓器に腫大や結節・肥厚性病変を認め、血清検査では、IgG4(135 mg/dL以上)を呈します。これらの疾患の診断にIgGサブクラスの測定は有用であることが示されています。
本製品は、JCA-BM8000シリーズに搭載することでヒト血清中のIgGサブクラスを測定する体外診断用医薬品です。