抗Mi-2抗体陽性の皮膚筋炎は、皮膚筋炎のおよそ1割に認められます。その特徴は次のとおりです。
◎ 蛍光抗体法による抗核抗体価で高力価となる例が多い。
◎ クレアチニンキナーゼ(CK)値が高値(5,000 ~ 10,000IU/mL)となる例が多い。
◎ 皮膚筋炎に特徴的な皮疹が認められ、特にVサインやショールサインが認められる場合が多い。
◎ 無筋症性皮膚筋炎(CADM)で陽性となることは稀である。
◎ 間質性肺炎や悪性腫瘍の合併は、他の筋炎特異的自己抗体陽性の皮膚筋炎患者に比べると低く、比較的予後良好である。
Mi-2/NuRD複合体は、抑制型クロマチン構造を形成する複合体で、ヒストンのリジン残基からアセチル基を取り去る脱アセチル化により、転写抑制やヘテロクロマチン形成に寄与すると考えられています。


抗Mi-2抗体は、CDM(Classic DM)で14%(14/100)の陽性率でした。無筋症性皮膚筋炎(CADM)では陽性となる検体はありませんでした。PM/DM以外の膠原病で2例(1.1%)、特発性間質性肺炎(IIP)で1例(0.6%)が陽性となりました。
※測定範囲上限は、Index値150までです。Index値150を超えた測定結果は、参考値としてください。

ELISAにて測定します。マイクロカップにMi-2タンパク質が固相されており、希釈した患者検体を分注し、30分間反応させます。洗浄により未反応の抗体を除去した後、酵素標識抗体を分注し、30分間反応させます。再び洗浄により未反応の酵素標識抗体を除去した後、酵素基質を分注し15分反応させたのち、反応を停止させ、吸光度を測定します。検体と同時に測定した標準液の吸光度と検体の吸光度よりIndex値を計算し、判定します。