抗ENA（Extractable Nuclear Antigen）抗体^1）の一つである抗SS-B/La抗体はシェーグレン症候群（SS）の患者血清中に高い頻度で見い出されます。

1975年、Alspaugh, Tanら^2）によりSSに特異性の高い抗体として、抗SS-A抗体、抗SS-B抗体が報告され、後にそれらはMattioliら^3）により先に報告されていた抗Ro抗体、抗La抗体と同一であることが判明しました。現在では、抗SS-A/Ro抗体、抗SS-B/La抗体の名称が一般化しています。

SSは涙腺・唾液腺の外分泌機能低下を特徴とする自己免疫疾患で、他の自己免疫疾患と合併しない原発性SSと自己免疫疾患の合併がある続発性SSに分類されます^4）。抗SS-B/La抗体はSSで47.5％と高率に検出されますが、他の膠原病では低率であることが報告されています^5）。また乾燥症状と関連するとされ、乾燥症状が明らかでない時期に本抗体が認められ、臨床症状が遅れて出現する場合があります^6）。抗SS-B/La抗体はほとんどの場合、抗SS-A/Ro抗体と並存しており、単独で検出される症例は稀です。

ステイシア MEBLux™テスト SS-Bは、化学発光酵素免疫測定法（CLEIA法）により検体中の抗SS-B/La抗体を検出する試薬です。