現 熊本大学大学院生命科学研究部 呼吸器内科学分野
(旧 新潟大学医歯学総合病院 呼吸器感染症内科)
教授 坂上 拓郎 先生
29歳 女性
皮疹 関節痛


皮膚筋炎に特徴的な皮疹、関節痛、赤沈亢進、軽度の筋原性酵素の上昇から、CADMおよびこれに伴う間質性肺疾患(CADM-ILD)と診断した。入院時よりステロイドパルス療法を開始した。同時にシクロスポリンA(CyA)注)の内服も開始し、内服2時間後の目標血中濃度(ピーク値)を800 ng/mL以上として増減した。CADMにはRP-ILDの合併がしばしば認められ予後不良であることから、倫理委員会の承認と本人の同意を得た後に、治療開始1週間後よりミコフェノール酸モフェチル(MMF)注) 1,500 mg/dayの内服を開始した。有害事象は認めず、治療開始3ヶ月後の胸部CTでは両肺野陰影は改善を認めた。その後、約1年半の経過でCyA、PSLを漸減、MMFを漸減中止したが再燃は認めていない。また入院時の血清抗CADM-140/MDA5抗体価はIndex値173.4と上昇していたが、治療経過に伴い減少し約1年で正常化(Index値13.3)した。
注)シクロスポリンA(CyA)及び、ミコフェノール酸モフェチル(MMF)は保険適用外
作成:2016年6月 web公開:2020年3月