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GLINE-2019-nCoV Agキット(承認番号:30400EZX00012000)


<お知らせ>GLINE-2019-nCoV Agキットによる新型コロナウイルス変異株の検出について

<ご案内>当社から医療機関等への直接の販売は行っておりません。本品の納入については、お取引のある代理店(医薬品卸売販売業者)へお問い合わせください。

製品概要

GLINE-2019-nCoV Agキットは、体外診断用医薬品として厚生労働省による認可を受けた新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の抗原検査簡易キット(イムノクロマト試薬)です。

本キットは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発症が疑われ、発症から9日以内の方の鼻咽頭および鼻腔ぬぐい液に含まれるSARS-CoV-2のヌクレオカプシド抗原を定性的に検出します。

COVID-19は急性呼吸器感染症です。ヒトは一般的にSARS-CoV-2への感受性が高いといわれています。現在、 SARS-CoV-2に感染した患者が主な感染源となっていますが、無症状の感染者も感染源になり得ます。現在の疫学調査によると、潜伏期間は1~14日、多くは3~7日ですが、この期間も感染力は維持されています。主な症状としては、発熱、倦怠感、空咳などが挙げられます。また、鼻づまり、鼻水、喉の痛み、筋肉痛、下痢などが少数例として見られます。


測定原理


測定原理はイムノクロマト法です。イムノクロマト法は迅速検査法の1種であり、物質間の相互作用を利用して物質を分離するクロマトグラフィー、および抗原抗体反応を利用します。

試料を試料パッドに滴下すると、試料は金パッド中の抗体やペプチドと共に判定部まで毛細管現象によって移動します。金パッドには金コロイド標識抗SARS-CoV-2抗体および金コロイド標識ペプチドが含まれます。試料中に抗原が存在する場合、金コロイド標識抗SARS-CoV-2抗体と抗原が免疫複合体を形成します。この免疫複合体がラインTに含まれる抗SARS-CoV-2抗体に捕捉され、赤紫色のラインが現れ、陽性であることを示します。また、金コロイド標識ペプチドはラインCの抗ペプチド抗体に捕捉されて赤紫色のラインを現し、試験が正常に行われたことを示します。

キット構成
1テスト包装品
(Code No. YH-G86256)
5テスト包装品
(Code No. YH-G86257)
構成品 数量
反応カセット(個包装) 1個 5個
抽出液入りチューブ 1本 5本
付属品 数量
鼻腔スワブ 1本 5本


  • 製品・パッケージについて事前にご確認ください。
  • テストに必要なものは抽出液入りチューブ、鼻腔スワブ、反応カセットです。
  • あらかじめ内容物をご確認の上、内容物の不足や破損がある場合は、使用せずに、新しいキットを使用してください。
  • 購入した薬局などの入手先にご連絡いただくことを推奨しています。
  • 例:製品の内容物の一部が不足している、異物が混入している、検体処理液入りチューブから処理液が漏れている 等
  • 注)検体処理液等が手に付着した場合はよく洗い流してください。

検体採取

■鼻腔ぬぐい液(ご自身で採取します)
キット付属の鼻腔スワブを用意してください。
鼻孔の方向で鼻腔に沿って2 cm程度スワブを挿入し、鼻甲介付近をゆっくり5回程度回転させ、5秒程度静置し湿らせます。ゆっくり引き抜き、ぬぐい液を採取し、検体とします。


■鼻咽頭ぬぐい液(基本は医療機関で採取します)
市販品の鼻咽頭スワブを用意してください。
鼻咽頭スワブを鼻腔孔から耳孔を結ぶ線にほぼ平行に鼻腔底に沿ってゆっくり挿入し、抵抗を感じたところで止め(成人10 cm程度、小児5 cm前後が目安)、10秒程度そのままの位置で保ち鼻汁を浸透させ、ゆっくり回転させながら引き抜き、ぬぐい液を採取し、検体とします。


アッセイ手順
アッセイ手順の詳細は操作ガイド(PDF)GLINE-2019-nCoV Agキットの使用方法をご参照ください。



測定結果の判定
測定結果の判定について詳細は操作ガイド(PDF)GLINE-2019-nCoV Agキットの使用方法をご参照ください。

検出限界

GLINE-2019-nCoV Agキットの検出限界(LoD)は、20回繰り返し測定し20回陽性判定となった検体の最低濃度より決定しました。

LoD:2.0 x 102 TCID50/mL


交差反応性

次に示すウイルス、微生物は、表記した試験濃度において、SARS coronavirusを除いて、交差反応を示しませんでした。

ウイルス、微生物 試験濃度
SARS coronavirus 105 PFU/mL
Human coronavirus 229E 105 PFU/mL
Human coronavirus OC43 105 PFU/mL
Human coronavirus HKU1 105 PFU/mL
Human coronavirus NL63 105 PFU/mL
MERS-coronavirus 105 PFU/mL
Adenovirus 105 PFU/mL
Human metapneumovirus 105 PFU/mL
Parainfluenza virus 105 PFU/mL
Influenza A virus (H1N1) 105 PFU/mL
Influenza B virus 105 PFU/mL
Enterovirus 105 PFU/mL
Respiratory syncytial virus 105 PFU/mL
Rhinovirus 105 PFU/mL
Chlamydia pneumoniae 106 CFU/mL
Haemophilus influenzae 106 CFU/mL
Legionella pneumophila 106 CFU/mL
Mycobacterium tuberculosis 106 CFU/mL
Streptococcus pneumoniae 106 CFU/mL
Streptococcus pyrogenes 106 CFU/mL
Bordetella pertussis 106 CFU/mL
Mycoplasma pneumoniae 106 CFU/mL
Pneumocystis jirovecii 106 CFU/mL
Candida albicans 106 CFU/mL
Pseudomonas aeruginosa 106 CFU/mL
Staphylococcus epidermidis 106 CFU/mL
Staphylococcus salivarius 106 CFU/mL
Pooled human nasal wash N/A
※原液を試験しました。

妨害物質・妨害薬剤

次に示す物質は、表記した試験濃度において、本品の判定結果への影響を認めませんでした。

試験物質 試験濃度
生体成分 ムチン 5 mg/mL
血液(ヒト) 5% v/v
ビオチン 0.1 mg/mL
リウマトイド因子(RF) 1,000 IU/mL
ヒト抗マウス抗体(HAMA) 600 ng/mL
ヒスタミン塩酸塩 0.1 mg/mL
鼻用スプレー又は点鼻薬 オキシメタゾリン 15% v/v
塩化ナトリウム 5% v/v
鼻用ジェル 10%
抗ウイルス薬 ザナミビル 0.1 mg/mL
オセルタミビル 2.5 µg/mL
リバビリン 0.4 mg/mL
ぺラミビル 0.15 mg/mL
リトナビル 0.1 mg/mL
ロピナビル 0.2 mg/mL
インターフェロン アルファ 3×105 IU/mL
Arbidol 0.04 mg/mL
抗菌薬 レボフロキサシン 0.2 mg/mL
アジスロマイシン 1 µg/mL
トブラマイシン 0.3 mg/mL
メロペネム 0.2 mg/mL
セフトリアキソン 0.4 mg/mL
ムピロシン 0.25%
ステロイド薬 デキサメタゾン 1.2 mg/dL
トリアムシノロン 5% v/v
フルチカゾンプロピオン酸エステル 5% v/v
ブデゾニド 5%
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) アスピリン 5 mg/mL
経口麻酔薬 Anbesol 2%
その他 メントール 5%
※本邦では未承認の医薬品です。


添付文書

必ず添付文書を読んでからご使用ください。
添付文書は以下のいずれかの方法でご確認できます。

①添文ナビから確認
お手持ちのスマートフォンに「添文ナビ」アプリをダウンロードし、キット箱のバーコードを読み込んで
ください。
添文ナビ GS1
【ダウンロード】以下の各公式ストアより可能です。
App storeはこちら
Google playはこちら
【開発元】(一財)流通システム開発センター(GS1 Japan)、日本製薬団体連合会、
(一社)日本医療機器産業連合会
https://www.dsri.jp/standard/healthcare/tenbunnavi/app/index.html

②PMDAホームページから確認
TOPページ>添付文書等検索>体外診断用医薬品 より検索してください。
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/ivdSearch/

参考:添付文書の電子化について | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構