MEBGEN RASKET™-B キット (冷凍品)
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製造販売承認番号:22900EZX00059000
コード GS-D0471 包装 96回(セット販売)
測定原理 PCR-rSSO法 保存温度 -15℃〜-35℃
構成品 マスターミックス、Taq DNAポリメラーゼ、ウラシルDNAグリコシラーゼ、野生型コントロールDNA(10倍濃縮品)
セット品
関連製品

区分 体外診断用医薬品

備考 冷凍品
参考文献
  • 「大腸がん診療における遺伝子関連検査のガイダンス(第3版、2016年11月)」日本臨床腫瘍学会
  • 「遺伝性大腸癌診療ガイドライン 2016年版」大腸癌研究会
  • 「遺伝子関連検査検体品質管理マニュアル」日本臨床検査標準協議会
  • 「ゲノム研究用病理組織検体取扱い規定」日本病理学会
  • Yoshino T, et al. Clinical Validation of a Multiplex Kit for RAS Mutations in Colorectal Cancer: Results of the RASKET (RAS KEy Testing) Prospective, Multicenter Study. E BioMedicine, 14: 317-23, 2015 [PMID: 26137573]
  • Loupakis F, et al. Initial Therapy with FOLFOXIRI and Bevacizumab for Metastatic Colorectal Cancer. N Engl J Med, 371: 1609-18, 2014
  • Cremolini C, et al. FOLFOXIRI plus bevacizumab versus FOLFIRI plus bevacizumab as first-line treatment of patients with metastatic colorectal cancer: updated overall survival and molecular subgroup analyses of the open-label, phase 3 TRIBE study. Lancet Oncol, 16: 1306-15, 2015 [PMID: 26338525]
  • 「大腸癌治療ガイドライン 医師用 2016年版」大腸癌研究会
  • 「ゲノム診療用病理組織検体取扱い規程」日本病理学会

分野 (測定項目) 遺伝子 ( RAS遺伝子変異検出 / BRAF遺伝子変異検出 )

RAS遺伝子変異検出キット・BRAF遺伝子変異検出キット

化学療法の開始前に、RAS及びBRAF遺伝子変異の有無に応じた治療方針の個別化が可能に

臨床的意義


多くの大腸癌でEGFR(Epidermal Growth Factor Receptor)が高発現していることが知られており、切除不能な進行・再発の大腸癌の治療薬として抗EGFR抗体薬が使用されています。しかし、RASKRAS/NRAS)遺伝子エクソン2(コドン12、13)、エクソン3(コドン59、61)、エクソン4(コドン117、146)のいずれかに変異を有する場合、抗EGFR抗体薬の治療効果が期待できないことが示されたため、治療前にはRAS遺伝子検査が広く行われています1,8)
また、大腸癌ではRASの下流にあるBRAFにも遺伝子変異が認められ、そのほとんどがエクソン15にあるコドン600のバリンがグルタミン酸へ変化するV600E変異であることが知られています。BRAF V600E変異が生じている癌細胞の場合、BRAF変異型タンパク質が恒常的に活性化されており、RASとは非依存的に下流に位置するMEK及びERKを恒常的に活性化させます。それにより、シグナル伝達制御に異常が生じ、細胞の異常な増殖を引き起こすと考えられています。
そのため、BRAF遺伝子変異(V600E)を持つ切除不能な進行・再発の大腸癌は、極めて予後不良であるものの、近年の研究により、FOLFOXIRI*+ベバシズマブ(Bmab)療法の有効性が示されています8)
大腸癌の化学療法開始前にRAS及びBRAF遺伝子変異(V600E)を確認し、RAS遺伝子変異の有無に応じて抗EGFR抗体薬の適応を判断し、BRAF遺伝子変異(V600E)の有無に応じてFOLFOXIRI+Bmab療法の選択を行うことは、臨床的有用性が高いと考えられます。
MEBGEN RASKET™-Bキットは、RASBRAF遺伝子を同時に検出することができ、大腸癌の治療方針のための個別化を可能にします。
* FOLFOXIRI:5-FU/LV、オキサリプラチン、イリノテカン



主にミスマッチ修復(MMR)遺伝子の生殖細胞系列変異を原因とする常染色体優性遺伝性疾患であるリンチ症候群は、患者及び家系内に大腸癌、子宮内膜癌をはじめ、さまざまな悪性腫瘍が若年発症することから、その診断は臨床的に重要であると考えられます。
「遺伝性大腸癌診療ガイドライン」2)では、リンチ症候群が疑われる大腸癌の診断の手順において、マイクロサテライト不安定性(MSI)検査により高頻度MSI(MSI-H)又は免疫染色でMMRタンパク質の消失が認められた症例に対して、腫瘍組織のBRAF遺伝子変異(V600E)検査を実施することが記載されています。
リンチ症候群の大部分の大腸癌ではMSI-Hを示しても、BRAF遺伝子変異(V600E)はほとんど認められない**ことが報告されています。MSI検査にてMSI-Hが認められた場合、BRAF遺伝子変異(V600E)検査を実施し、変異陽性であればリンチ症候群がほぼ否定できるため、確定診断に進まなくてよい患者を選択することが可能となり、大腸癌におけるリンチ症候群の診断の補助として有用です。
** PMS2遺伝子に変異があるリンチ症候群の大腸癌の一部では、BRAF遺伝子V600E変異が認められることが報告されており、注意が必要であることが、「大腸がん診療における遺伝子関連検査のガイダンス」及び「遺伝性大腸癌診療ガイドライン」に記載されています。


検出対象変異

RAS及びBRAF遺伝子変異、合計49種類の変異を検出

KRAS

Exon 2 Exon 3 Exon 4
Codon 12 Codon 13 Codon 59 Codon 61 Codon 117 Codon 146
G12S G13S A59T Q61K K117N A146T
G12C G13C A59G Q61E A146P
G12R G13R Q61L A146V
G12D G13D Q61P
G12V G13V Q61R
G12A G13A Q61H

NRAS

Exon 2 Exon 3 Exon 4
Codon 12 Codon 13 Codon 59 Codon 61 Codon 117 Codon 146
G12S G13S A59T Q61K K117N A146T
G12C G13C A59G Q61E A146P
G12R G13R Q61L A146V
G12D G13D Q61P
G12V G13V Q61R
G12A G13A Q61H

BRAF

Exon 15
Codon 600
V600E

測定フロー


検査のながれ

◎ 検体の選定には下記の推奨検体を参照してください。
検査のながれ

推奨検体

詳しくは、日本臨床腫瘍学会の「大腸がん診療における遺伝子関連検査のガイダンス」1)、 日本臨床検査標準協議会の「遺伝子関連検査検体品質管理マニュアル」3)、 日本病理学会の「ゲノム研究用病理組織検体取扱い規定」4)を参照してください。
FFPE*1 組織切片(推奨検体)
同時に作製した HE 染色*2 標本により,腫瘍細胞が含まれていることを確認してください。

推奨するFFPE*1組織切片の作製条件
◎ できる限り壊死部分を除いた腫瘍組織
◎ 固定液:10%中性緩衝ホルマリン溶液
◎ 固定時間:6~48時間
◎ 切片の厚さ:5〜10 µm 数枚(DNA は50~100 ng/テスト使用)
※ 20%でも可です。酸性(非緩衝)ホルマリン溶液で48時間以上の固定は増幅不良を起こす場合があります。
*1 FFPE: ホルマリン固定パラフィン包埋
*2 HE染色: ヘマトキシリン・エオジン染色

新鮮凍結組織
◎ 病理医がほぼ腫瘍組織からなると判断した組織を使用してください。
◎ 米粒大~小豆大(50~100 mg)程度の大きさに分取し,DNA抽出まで−20℃以下に保存してください。
◎ HE染色標本により、腫瘍細胞の比率を確認することを推奨します。

※ Luminex®、xMAP®はLuminex社の商標です。

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