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間接蛍光抗体法による抗核抗体写真集

抗核抗体の染色像

核膜関連抗原を認識する自己抗体


核膜は脂質二重膜で形成され、内膜は核ラミナで裏打ちされています。また外膜にはリボソームや小胞体が結合しています。ところどころに核膜孔があり核と細胞質間の物質の輸送*が行われています。

*核タンパク質は細胞質のリボソームで合成されたのち核に輸送されます。またタンパク質合成のための遺伝情報 (mRNA) は核内で転写されたのち細胞質に輸送されます。

抗核膜ラミン抗体


photo 42

染色型 核膜 (linear) 型
核周囲に輪郭状の染色を認め、周辺部以外は均質に染色される。Peripheral型と似ているが、分裂期クロマチンは染色されない。
対応抗原 ラミン [核内膜を裏打ちする中間径フィラメントでlamin A (74kD)、lamin B (68kD)、lamin C (60kD) がある。]
核ラミナ結合タンパク質 (LAP 1A、LAP 2) など
臨床的意義 PBC、AIH、慢性疲労症候群、D型肝炎
文献 46、47、48、49、50

抗核膜孔コンプレックス抗体


photo 43

染色型 核膜 (pores) 型
核周囲に輪郭状の染色を認め、周辺部以外はざらついた染色となる。
対応抗原 gp210 (核膜孔を形成する210kDの糖タンパク質)
抗原エピトープは細胞質側に面したC末端側にある。また、核膜ルーメン側の糖鎖やN末端ドメインのエピトープも報告されている。
臨床的意義 PBC
文献 4651、52

SLE: 全身性エリテマトーデス, SSc: 全身性強皮症, MCTD: 混合性結合組織病, SS: シェーグレン症候群, 
PM/DM: 多発性筋炎/皮膚筋炎, RA: 関節リウマチ, PBC: 原発性胆汁性肝硬変, AIH: 自己免疫性肝炎